一段落

疾風怒濤の、と言ったらいいのか、はたまた狂気乱舞の、と表現したらいいのか、ここ何ヶ月か続いたDVDへの変換作業がどうやら今日が最後のようだ。もちろん先ほどの4文字熟語は、それら映画の中に描かれた種々雑多の、そしてピンからキリまでの人間模様を総括しての言葉である。ぜひ見直したい映画も相当数あったが、やたらめったら人を殺したり気違いじみたカーチェイスがこれでもかこれでもかと続くアメリカ映画も混じっていて、見直すはずも無いこんな映画をなぜDVDにするのか、腹立たしく思うこともあった。
 ただ一応見てみたあとに変換すると時間がかかるので、ともかくセッティングしてしまう。だから後悔先に立たず、となってしまうのは仕方が無い。ディスクが高価だったらとんだ散財になるところだが、ネットで探したディスクは台湾製で一枚送料込みでも20円にもならないので助かる。
 さてそんな闇雲な作業もめでたく完了した。正確には数えていないが、予想を少し越えて約900枚になった。最後の映画は『ヤング・ヒットマン』(原題は Coldblooded、つまり冷血ですな)。マフィアの末端でノミ行為をしている孤独な青年が、ある日ボスに命令されてヒットマン(殺し屋)になる。しかし若い美しい女性と付き合いだして、自分の仕事に疑問を持ち始める、という一種の青春映画である。
 あの『ベン・ハー』のチャールトン・へストンが全米ライフル協会の会長だと知ってから、彼の出演映画は見る気もしなくなったが、銃社会のこんな青春にも付き合うつもりは無かったのだが、以前見たときに、まあまあ見てられる、という印象があった。さてもう一度見ることなどあるのだろうか、などとボヤキながら作業を終えた。明日からは蔵書の整理をぼちぼち始めようか。

佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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