家の二匹の猫たちは、どういうわけか朝ごはんを食べたら外に出かけていき、昼ごろ一度戻って、また出かけていき、夕食の時に戻ったかと思うと、次は寝に帰ってくるまで外にいる。日中は前の家の縁側にいたり、前の家の屋根に登ったり、家の車のボンネットの上にいたり。夜はどこにいるのか分からない。いつか彼らがどのような行動半径を持っているのか、レーダーみたいなもので見てみたいものだ。
 ほんとうは日中も、たとえば縁側の陽だまり(今は無いが)で遊んだり昼寝をしたりして家猫らしくなってもらいたいのだが。こればかりは言い聞かせてもだめか。ただこのところ、夜寝るとき、ミルクは古新聞などを入れる大きな茶色の紙袋の中に、ココアはそれより少し大きなボール箱の中に満足そうに寝ている。
 今日も時々歯が痛むが、体調は回復したらしい。運動らしい運動は何もしないが、やはりこのままでは駄目らしい。健康病にはなりたくないし、病院に行くのも嫌だけど、だったら日ごろから体を鍛える必要があるか。

佐々木 孝 について

日本のスペイン思想研究者。1939年北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。6年間の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で「モノディアロゴス(Monodiálogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」と題したブログを死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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