中勘助の随筆集の中にある『猫の親子』を読んでいたら、「雉子ぶちのはいっためずらしく手のこんだ三毛」という表現があったり、別の箇所では単に「雉子」とだけある。猫の毛色の呼び方に「烏猫」というのがあるのを数年前妻から聞いて知っていたが、雉子猫というのは初めてである。雉子の羽の色を思い浮かべてみるが、猫の場合にどんな色になるのかちょっと想像がつかない。確か雉子は七色近い複雑な色彩のはずだが。

 ところで家のココアは、今朝方見てみると鼻のあたりに血が滲んでいる。新しい傷からというより、先に出来た傷口を掻いたりして出血したのだろう。でも元気そうなので心配しないことにする。それにしても中勘助のところに二代にわたって訪れた猫たちの甘え方がなんとも羨ましい。ココアたちもいつかああなればいいのに。でも今年の春先にココアが何度も膝に這い上がって甘えていたこともあったっけ。根気強く待つことにしよう。

 ところで今日も台風のせいか小雨のぱらつく寒い一日になりそうだ。晴れるのは明日の夕方かららしい。

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佐々木 孝 について

佐々木孝(ささき・たかし) 1939年北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。1962年同学科卒業。5年間の修練生活の後、1967年イエズス会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授、1982年教授となる。1984年常葉学園大学でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、東京外国語大学、駒沢大学、法政大学、早稲田大学などでも非常勤講師を務める。2002年定年を前に退職、病身の妻を伴って父祖の地・相馬(福島県南相馬市)に転居。以後16年にわたり「モノディアロゴス(Monodiálogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」と題したブログを死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。2018年12月20日、小細胞肺がんのため宮城県立がんセンターにて死去(享年79)。
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