今月九日に「十勝毎日」の小林裕己記者による小生の紹介記事(これは九日付けで公開されています)が、そして十一日に同じく小林記者によるロング・インタビューが同紙に掲載されました。
※最後のあたりに出てくる「集荷工作」は私の見落としで「集家工作」の間違いです。右の検索エンジンで「集家工作」あるいは「「無人区」化政策」と入力してくださればその説明が出てきますので宜しく。(12月17日記)
十勝毎日 2015年12月11日(水) 東日本大震災から5年
十勝毎日新聞記事「“絆”は切れている」南相馬の佐々木孝さん(帯広市出身・元大学教授)に聞く
佐々木 孝 について
佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学など他大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、死去(享年79)
インタビューの中で、私が特に印象に残っている先生の言葉がありました。
「貧しさや病気、死を避けるのでなく、共に生きることを学ばないと人間は精神的に不幸になる。貧しさの中に人間の尊厳や友情が輝く。」
六年前、「こころの時代」に精神科医の平山正実という一昨年亡くなられた自死遺族に対する支援団体の要職を務められた方が出演され、自殺する人の多くは、人との繋がりが全くない状態に追い込まれたことが原因で、人間というのは人や自然などの関係性の中で生きていると言われていたことを記憶しています。まさに、先生の言われていることと同じだと思いました。