ご心配かけましたが、昨日、美子無事入院しました。付き添った息子夫婦によると担当医師はとても誠実そうな人だというので安心しました。でも午後、私が初めて病院に行ったとき、ナースステーションで応対してくれた若い女性は、いかにも機械的、不親切な応対だったので思わず我が瞬間湯沸かし器が沸騰してしまいました。
そのあと、何も意思表示のできない美子の入院生活がにわかに心配になりましたが、幸いいつもお世話になっている訪看さんのリーダーYさんの大の親友がそこの外来担当の婦長さんでしたので、Yさんを通じて陰ながら見守ってくださるようお願いしました。これでようやく安心しました。
今日は夕方息子たちが行ってくれることになっているので、午前中、私は直接病室に行かず、その婦長さん宛てのご挨拶の手紙と、美子の紹介を兼ねて、例の朝日新聞の “Withnews” の記事と東京新聞の豆本についての記事のコピー(と豆本五冊)を受け付けに置いてきました。そのうちこれらを書いてくださった朝日の浜田さん、東京新聞の佐藤さんに改めて御礼を言わなければなりません。
ところで先日来の話に戻りますが、どんな組織でも受け付けなどはたいして重要な仕事と位置づけられていないようですが、私の経験では受付にこそ有能ですべてに気の付くベテランを配すべきと思います。なにせその組織の顔なんですから。
手術は来週初め、そのあと一週間ほど病院で具合など見るようです。
最後に少し嬉しいニュースを一つ。先日、清泉時代の教え子Nさんからのメールで、このあいだの朝日の日曜読書欄で『情熱の哲学』が週間ベストテンに入っていることを知りました。こういう時の頼みの綱・西内さんが販売店で手に入れて持ってきてくれました。なるほどいま話題の西部邁『保守の真髄』第7位、鴻上尚史『不死身の特攻兵』(第10位)を抑えて、堂々総合の第4位でした。法政大出版局の郷間編集長は、「小局としても、このランキングに載るようなことは、ほとんど前代未聞」だそうです。これもひとえに執行草舟さんや安倍三崎さんのおかげだと思ってます。私一人では決してこのような結果にならなかったはずです。ここでも感謝です。
ともあれ、どうぞこれからも美子のことを心の片隅で結構ですからお心に留めておいてください。お願いいたします。先ずは中間ご報告まで。
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※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
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佐々木孝先生
息子さんご夫妻の支えと、孝先生の愛を、美子奥さまはしっかりと心で受け止めておられます。入院中は心配が先に立つことと思いますが、どうぞ御身大切にお過ごしください。あの、ご本と写真に囲まれたお部屋で、愛ちゃんの「ただいま!」の声を聞く日を楽しみにしておいででしょう。先生も、その佳き日が春と共に訪れることを楽しみにおまちくださいね。
梓さん、お心のこもったメッセージありがとう。今日は午後、病室に行ってみました。ご高齢の婦人との二人部屋で、ぐっすり眠ってましたが、何回か声をかけているうち、少し薄目を開けてこちらを見てくれました。もうそれで充分。外来担当のM婦長さんにご挨拶することもできました。その際、美子のことをもっと知っていただきたくて、ちょうど半世紀前の私との往復書簡集『峠を越えて』と震災前に胸椎骨折で40日間入院した時の『病室から』を病棟担当の看護師さんたちにも読んでいただければ、と献呈してきました。何も話せない美子のことを少しでも知っていただければ、との願いを込めて。
Sセミナーハウス長殿
お見舞いのお言葉ありがとうございます。今日の午後4時からの胃婁の手術、極めて短時間で無事終了しました。あとは胃に装置が確実に定着するのを確認するため、同時に合併症が出ないように見守るため、十日ほど入院生活が続くようですが、今日見た限りでは顔色も良く、すべて順調に推移していくと思います。
ともあれ、美子は我が家の太陽神ですから、一日も早く帰ってこれるよう引き続き皆様からの念力をお願いいたします。
美子奥様の手術ご成功とのこと、安堵いたしました。
これからは誤嚥の心配もなくなりますね。
(今主人が誤嚥性肺炎で入院中です)
順調なご経過をお祈りいたしております。
先生もお疲れが出ませんように~~。
中野恵子様
お見舞いのお言葉ありがとうございます。昨日からはメイバランスという栄養剤を注入してます。何も意思表示ができないのが不憫ですが、徐々に体力もついてくることを期待してます。ご主人の誤嚥性肺炎もどうか一日も早く全快しますように。