先日、針の先に何人の天使が止まれるか、というばかげた議論のことに触れたが、果してそんな議論が行われたかどうか、そして誰がそんなことを言い出したのか気になってきた。
さっそくウィキペディアで検索してみたら、あったあった、それもものすごく詳細にわたって。もとは英語版のウィキペディアからの翻訳らしい。でも英語版では誰が書いたのか、そしてそれを誰が日本語に翻訳したのか。
まずだれが言い出したのか。予想していたように、カトリックのスコラ哲学に批判的な陣営、つまりプロテスタント陣営から言い出されたことらしい。それも一箇所(?)からではなく2箇所くらいから。いやここで詳しく紹介するつもりはない。気になったのは、やはり誰がそれをまとめたのか、ということだ。
この問題を究明するには、まずウィキペディアとは何か、から始めなければならない。めんどうなので、ウィキペディア自体の説明をコピーしてみる。
「ウィキ(Wiki)あるいはウィキウィキ(WikiWiki)とは、ウェブブラウザを利用してWebサーバ上のハイパーテキスト文書を書き換えるシステムの一種である。それらシステムに使われるソフトウェア自体や、システムを利用して作成された文書群全体を指してウィキと呼ぶこともある(「~に関するウィキサイト」など。しばしばウィキペディアが「ウィキ」または「Wiki」と略されるが、「ウィキ」は以上のようなシステムの一般名であるため、厳密には混同が生ずる)。
ウィキウィキ(Wiki Wiki)はハワイ語で「速い、速い」を意味し、ウィキのページの作成更新の迅速なことを表し、ワード・カニンガムがホノルル国際空港内を走るWiki Wiki シャトルバスからとってWiki Wiki Webと命名したことに始まる。
《用途》
ウィキでは通常、誰でも、ネットワーク上のどこからでも、文書の書き換えができるようになっているので、共同作業で文書を作成するのに向いている。この特徴から、ウィキはコラボレーションツールやグループウェアであるとも評される。ソフトウェアとしては、初めに登場したプログラムに改良を加え、あるいはそれを参考にしたりして、現在では多くのウィキが出回っている。
また、WWWサーバを用いずにウィキを実現し、個人のメモなどとして手軽に利用できるようにしたシステムをローカルウィキという。その場合、ウェブブラウザではなく専用のアプリケーションを用いるのが普通。エンジンの構築が不要というメリットがあるが、アプリケーションごとにマークアップ構文が異なるというデメリットも合わせ持つ。
《主な特徴》
多くのウィキに共通する特徴を、以下に掲げる。
· ネットワーク上のどこからでも、いつでも、誰でも、文書を書き換えて保存することができる。
· 文書の書き換えに最低限必要なツールはウェブブラウザのみである。
· ウィキ特有の文書マークアップはHTMLなどと比べて簡潔なので覚えやすい。
· 同じウィキ内の文書間にリンクが張りやすくなっており、個々の文書が高度に連携した文書群を作成しやすい。
· 大抵は、変更の事前許可を必要とせず、ウィキのあるサーバに接続できる人に開かれている。実際、ユーザアカウントの登録を必要としていないところも多い。 」
ちょっと長すぎる引用で申し訳ない。パソコンやインターネットの仕組みそのものがほとんど分からない私としてみれば、上のような説明を読んでも三分の一も、いや嘘はやめよう、ほとんど分からない。しかし素人にも分かることは、こうして作成されたエンシクロペディア(百科事典)の信頼度の問題であろう。だれでも参加できる百科事典は聞こえはいいが、どんな虚偽や錯誤が紛れ込むやら分らない。
しかし、と再度の接続詞だが、もしこの壮図が成功すれば、グーテンベルクの印刷術や、その他もろもろの知的・学問的発見や発明などを束にしてもなお比較にならないほどの大大大革命が起こる。つまり万人の、万人による、万人のための知の共有が歴史上はじめて実現されるということだ。
これは一大事。それで遅まきながらこのウィキペディア問題の本質とその展望を私なりに調べなくては、と重い腰を上げることにした。まずは適当な知識を仕入れようと、ピエール・アスリーヌ著『ウィキペディア革命 そこで何がおきているのか?』(佐々木勉訳、岩波書店)を注文した。
やれやれ年明け早々、またとんでもない問題にぶつかったものだ。