栃東が十三勝二敗で九州場所を制した。連日、夕食時に重なるので見ていたが、客の入りが少ないのが気になっていた。別に大相撲のフアンでもないし、国技だからという意識も無いが、これだけ寂しいとなにか応援したくなってくる。福岡の人には悪いが、これだけ客の入りが悪いなら、たとえば鹿児島とか熊本とかと隔年や二年おきくらいの持ち回り開催を考えてもいいのでは。いやいや、そんなこと以前に、どうして東北や北海道で大相撲をやらないのか。なにかもっともな理由があるのか。第一、力士の相当数が北の出身ではないのか。
大相撲の人気が下り坂なのは、二子山部屋の独り勝ちが続いたからかも知れない。あるいは横綱がハワイ出身やモンゴル出身で占められているから、とか。もしも後者だとしたら、ちょっと了見が狭すぎやしないか。今日だって、もしも朝青龍が勝っていたとしたら、表彰式の前に相当数の客が帰っていたはずだ。大相撲フアンの質が問われる。
ところで先代の栃東は隣の相馬市の出身である。だから毎年相馬に部屋全体が稽古に来ているはずだ。そう言えば、昨日テレビで解説していた先代栃東(親方名は何だった?)は、明らかに相馬弁のイントネーションである。東京生まれの大関は相馬弁では無さそうだが、小さいときから聞いてきた親父の相馬弁の影響は残っているだろう。
今思い出したが、確か中学生のころ、巡業で大相撲が原町に来たことがあったっけ。たぶん土俵が作られたのは朝日公園ではなかったか。取り組みを見た記憶はないが、列車から降りてきた力士たちの中に美男横綱吉葉山がいたことをぼんやり覚えている。肌の色がびっくりするように美しかったという印象が残っている。
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※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
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