予定どおり雨の中、大熊まで行く。今日のウメさん、かなり調子がいいのか、しきりにしゃべろうとする。ケアのどなたかが(それにしても彼女たちの正式の呼び名は何て言えばいいのだろう?)美子のことを美人だと言っていたとさも可笑しそうに話したあと、美子がトイレに立ったすきに、別のケアさんが、美子とウメさんはあまり似ていず、むしろパパ(私のこと)とウメさんが似ていると言ったと嬉しそうだ。もちろんろれつが回らないのだが、今日は一度聞き返せば何とか分かる。今日もここの看護婦さんたちが(本当は看護婦さんではないが)みな親切で嬉しい、と言う。じっさい私たち訪問客としても今まで嫌な思いをしたことなど一度もない。訪問のために片道車で五十分はちょっとしんどいが、しかしウメさんにとって本当にいい施設だった。これは一種の見合いみたいなもので、いい組み合わせかどうかはほとんど運である。施設にあずけている、ということに関してはいささか複雑な気持ちがあるが、こうして満足しているのをみるとありがたいなーと感謝の気持ちが湧いてくる。
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※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
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