昨日、クッキーの薬がなくなったので高橋動物病院にもらいにいった。三か月分の小さなピンクの錠剤エナカルド。この薬のおかげで、弱い心臓をなんとか持たせている。しかしそれにしてもこのごろ、クッキーはますます元気である。箱の中でいっぱい食べ、いっぱい排泄し、いつもニコニコしている。
 ところでその高橋で順番待ちをしているとき、そこに飼われているらしい二匹の猫たちと玄関先で遊んだ。人懐っこく、人を恐れない。家のココアたちもこんな風だといいのになあ、と羨ましくなった。今晩も家の中では寝ていない。どこで寝ているのだろう。もしかすると会計事務所の裏手にある使われていない古い犬小屋か。もしそうだったら、蚤もいっぱいいるんだろうな。明日あたりちょっと調べてみようか。食事の時に帰ってくるが、そのときは雨のときでも濡れている風でもない。ともかく寒くなればまた家の中で寝るのだろう、と思って、あんまり心配しないようにしよう。
 あゝ、今日も一日中雨だった。昨日墓参りを済ませたのは大正解だった。明日は叔母の一周忌、美子と法事に出かけてくるつもり。自分たちの場合(?)はいっさい宗教的な儀式は無しにしたいし、原則として以後一切の冠婚葬祭は遠慮するつもりだが、そうも言っていられない場合もあって。さて今後どうしたものか。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学など他大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、死去(享年79)
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