第三回「月見の宴」の第二部に行ってみた。バッパさんはたぶん前二回とも主催者側として参加していたらしいが、残念なことに(!)、今回は不参加。仙台教区の大会でもっと楽しい時間を過ごしていることだろう。なにせ自分の意見をいくらでも発表できるのだから。
 宴(!)は五時から始まっていたのだが、瓦屋さんの工事が五時四十分近くまで延びていたので、それが終わってから妻と二人、車で博物館近くまで行き、暗い坂道を明かり目指してゆっくり登っていった。入り口のところで友人のI夫妻がうどん・焼き蕎麦の出店を出していたので、まずは腹ごしらえと熱いうどんを食べた。
 今晩の目玉は、胡弓奏者王霄峰さんの独奏だったが、ひんやりとした夜気の中、焚き木の光のもと、実にいい時間を過ごすことができた。聴衆の数も、小さな町としてはかなり集まっていた。暗い会場だったので、知っている人には出会わなかった。もっとも明るくても知っている人はいなかったろう、と思うけど。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学など他大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、死去(享年79)
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