あゝ秋刀魚の季節よ!

連日胸糞悪いニュースが続いていてウンザリ。それについて批判的な論説が少ないことにもガッカリ。ただ先ほど「毎日新聞」ネット版に、オリバー・ストーン映画監督の「アジアの犠牲者への慰霊も必要じゃないの」といった当然の批判があって少し胸をなでおろした。しかし従来から言ってきた安倍「パフォーマンス男」説を補強する論説がアメリカ側から出されているのをリアルに(いまはやっている大嫌いな日本語)喜んでいいものかどうか複雑な気持ちになっている。つまり日本人からではなくアメリカ人からしか発語されていない悲しい現実にフクザツな心境になっている、という意味である。ともあれ多くの米メディアが“最大の訪問理由”として挙げるのが、審議を尽くさずに可決となった「統合型リゾート(IR)整備推進法案」(カジノ法案)から国民の目を逸(そ)らすことではないか、と言っているらしい。つまりパフォーマンス説がアメリカのメディアの主流だということだ。
 そこでウサ晴らしに、聞くたびに笑っている冗談をご披露しよう。このところ時おり往時の映画音楽が我があばら家の夫婦の居間に流れていることがあるが、二曲目の「旅情」のテーマ音楽、つまりあのイタリアの伊達男ロッサノ・ブラッツィの甘い歌声が「サマータイム」の箇所に来ると笑ってしまうのだ。英語の発音に関して他人を笑うことなぞできないが、彼のイタリア式英語はどう聞いても「サンマ・タイム」にしか聞こえない。その度にベニスの船着き場で秋刀魚を売ってる彼の姿を連想してつい笑ってしまうのだ。
 胸糞悪い、しかも質の悪い政治パフォーマンスを吹き飛ばしてくれるだけの効果はある。あゝ我が思い出の秋刀魚の季節(サンマ・タイム)よ ♪♬♫♪

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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あゝ秋刀魚の季節よ! への1件のコメント

  1. アバター画像 fuji-teivo のコメント:

    澤井哲郎さん、新年のご挨拶ありがとうございます。
    澤井兄のブログ(http://sawai-3599.jugem.jp/?day=20161017)を南相馬大学の別館、分校といえば失礼に当たりますか。常々広くマスコミに目配り怠りなく鋭い批判をされていますから、南相馬大学マスコミ研究学部とでも呼ばせていただきましょうか。そのうち許しを得て、学部入り口を義彦君に設置してもらいましょうか。
     ともあれ、遅ればせながら、新春のお祝いを申し上げます。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。

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