連日胸糞悪いニュースが続いていてウンザリ。それについて批判的な論説が少ないことにもガッカリ。ただ先ほど「毎日新聞」ネット版に、オリバー・ストーン映画監督の「アジアの犠牲者への慰霊も必要じゃないの」といった当然の批判があって少し胸をなでおろした。しかし従来から言ってきた安倍「パフォーマンス男」説を補強する論説がアメリカ側から出されているのをリアルに(いまはやっている大嫌いな日本語)喜んでいいものかどうか複雑な気持ちになっている。つまり日本人からではなくアメリカ人からしか発語されていない悲しい現実にフクザツな心境になっている、という意味である。ともあれ多くの米メディアが“最大の訪問理由”として挙げるのが、審議を尽くさずに可決となった「統合型リゾート(IR)整備推進法案」(カジノ法案)から国民の目を逸(そ)らすことではないか、と言っているらしい。つまりパフォーマンス説がアメリカのメディアの主流だということだ。
そこでウサ晴らしに、聞くたびに笑っている冗談をご披露しよう。このところ時おり往時の映画音楽が我があばら家の夫婦の居間に流れていることがあるが、二曲目の「旅情」のテーマ音楽、つまりあのイタリアの伊達男ロッサノ・ブラッツィの甘い歌声が「サマータイム」の箇所に来ると笑ってしまうのだ。英語の発音に関して他人を笑うことなぞできないが、彼のイタリア式英語はどう聞いても「サンマ・タイム」にしか聞こえない。その度にベニスの船着き場で秋刀魚を売ってる彼の姿を連想してつい笑ってしまうのだ。
胸糞悪い、しかも質の悪い政治パフォーマンスを吹き飛ばしてくれるだけの効果はある。あゝ我が思い出の秋刀魚の季節(サンマ・タイム)よ ♪♬♫♪
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※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
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澤井哲郎さん、新年のご挨拶ありがとうございます。
澤井兄のブログ(http://sawai-3599.jugem.jp/?day=20161017)を南相馬大学の別館、分校といえば失礼に当たりますか。常々広くマスコミに目配り怠りなく鋭い批判をされていますから、南相馬大学マスコミ研究学部とでも呼ばせていただきましょうか。そのうち許しを得て、学部入り口を義彦君に設置してもらいましょうか。
ともあれ、遅ればせながら、新春のお祝いを申し上げます。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。