平和菌の歌スペイン語訳完成!

つい今さっき、ハビエルさんから「平和菌の歌」スペイン語訳が届きました。
さあ、これをどう豆本にするか、考えています。今日まで豆本1,400冊作りましたが、スペイン語圏にも平和菌を散布したいのです。安倍がプーチンに会おうが、またまたトランプに会おうが、そんなこと屁でもないと、傘張り浪人(豆本作り老人)は意気軒高です。皆さんもせめてスペイン語の響きなりとも楽しんでください。英語のように口を曲げなくとも、ローマ字読みでいいのです。でもそれでは少し不親切。いくつかスペイン語特有の読み方を伝授しましょう。
 Cは、EとIといっしょになればセ、シ、GもEとIと一緒になればればヘ、ヒ。
 LLはA、E、I、O、Uと一緒になればジャ、ジェ、ジ、ジョ、ジュ。
 VはBと全く同じ音。QUとE、Iが一緒になればケ、キ。Hはいつも無音。ZはSと同じ音でいいでしょう(正確には英語のTHに似てますが)。アクセントは語尾が母音と子音Nなら後ろから2音節目に、他の子音なら最後の音節に。原則から外れる場合にはその字の上にアクセント記号が付きます。MASの場合はアクセント記号がつくと「より一層」、つかないと「しかし」の意味になります。さあこれであなたはスペイン人もびっくりするようなスペイン語の発音ができます。


Canción del germen de la paz

                         Letra: Fuji Teivō
                         Música: Yoshihisa Suga
                         Traducción: Javier de Esteban

1) Ignoro en qué lugar pudo tener su origen,
  pero llegará el día en que su poder se vea.
  Porque hasta la durmiente menos bella del bosque
  Venus despertará, si bien se espolvorea.
  Qué serán, pasarán como pasarán.

2) No hay quien nos dé razón de su naturaleza
  mas su eficacia a nadie le deja indiferente,
  en tanto que disputas, disensiones y guerras
  no bien las ha cubierto, en farsas las convierte.
  Qué serán,pasarán como pasarán.

3) Podría por su aspecto pasar por simple moho
  mas todo el que lo aspire será clarividente.
  Faroles y amenazas ya no le darán miedo,
  quedando reducidos a estúpidos sainetes.
  Qué serán, pasarán como pasarán.

4)  ¡Reciban una dosis de este benigno germen
  Todos esos pasmados, promotores del átomo!
  ¡Que sepan lo que es bueno esos que no escarmientan
  ni con bombas atómicas ni con onces de marzo!
  Qué serán, pasarán como pasarán.

5)  Sembremos, aventemos el germen de la paz
  Que en el jardín del alma, espléndido florezca,
  Por encima del seto que el tú del yo separa
  Que va borrando presto nacionales fronteras.
  Qué serán, pasarán como pasarán.


※先日我が家を訪れたスペインのフェルナンドさんが、それではフランス語とイタリア語(彼はそれらを母国語並みに操れる)にも訳してさしあげましょう、とさっそくメールをくれました。出来上がったら、スペイン語訳の下に続けてアップしましょう。こうなると英語、韓国語、中国語がほしいですなあ。どなたかチャレンジしてくれません?

★19日の追記 スペイン語訳の豆本作りました。縦5、6㎝、幅4、5㎝の、布表紙の可愛らしい豆本です。日本語版と違うのは大きさだけでなく、その文字です。つまり Monotype corsia という筆記体なので、歌詞がひときわ引き立って見えるのです。なんだか人にあげるのが惜しいほどの逸品になりました。欲しい方は返信用封筒を入れたお手紙を下されば喜んで差し上げます。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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平和菌の歌スペイン語訳完成! への3件のフィードバック

  1. 阿部修義 のコメント:

     今年の1月23日から先生が手作りで豆本作りを始められ、1400冊に積み上げられたことに、読者の一人として、いつものことながら決して倦むことのない先生の継続力と信念をひしひしと感じています。どんなに小さなことも継続していくと本物の力になることを先生からいつも学ばせていただいております。このたびは、スペイン語版のものを新たに加えられ、フランス語、イタリア語、英語、韓国語、中国語と全世界へと広がっていくことに、歌詞の中の「国境線さえ消してゆく」の通りではないかと驚嘆しております。まさに、先生が『モノディアロゴスⅤ』2010年9月25日「突然の時局放談」の中で言われていたことを思い出しました。安倍外交は悉く失敗しているというのが大方の見方のようです。岸信介の孫、安倍晋太郎の息子であることは動かせない事実ですが、安倍さん本人の能力に関係性などありません。アベノミクスの失敗を含めて、今、問われなければならないのは、カッコマン安倍晋三の正体ではないでしょうか。

  2. 佐々木あずさ のコメント:

    平和菌豆本 世界中に拡散!なんて素敵なクリスマスプレゼントでしょう。親友がマラガでお母上(82歳、広島出身の被爆者。一発の原爆で父、母、兄を失い、顔も体中もやけどをおいながら生きのび、帯広で商売を営む叔父に引き取られ、十勝で育つ。私の平和の恩人です。)とスペイン人のご主人、娘さんと一緒に暮らしています。彼女たちにも、この平和菌豆本の福音を伝えます!
    数日、夜勤と日勤続きでPCと離れている間に、先生はモノディアロゴスしていらっしゃったのですね。敬服します。愛らしいお孫さんたちは中国に行ってらっしゃる年末年始ですね。寂しさもあるかと思いますが、どうぞ、奥様と穏やかな年末年始をお過ごしくださいますように。マイナス22度のシバレの十勝より。佐々木あずさ

  3. アバター画像 fuji-teivo のコメント:

    夜勤などご苦労さん。ところで豆本、今計ったら4冊でも28グラム、だから普通の航空便で軽く送れるでしょうから、さっそく明日にでもあずささん宛てに送ります。ついでの時にでもそのマラガのご友人に送ってやってください。

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