死の年の1月、日本スペイン外交関係樹立150周年、サラマンカ大学創立800周年を記念して、講談社現代新書の旧著に新たに増補・大幅改訂を施し法政大学出版局より刊行された『情熱の哲学 ウナムーノと「生」の闘い』は、ウナムーノの思想の手引き書として決定版であるばかりでなく、父の死後、図らずも著者・佐々木孝がどのような人間として、どのような生を送ったのかを精神的な師であるウナムーノを通じ自ら告白し、伝える集大成的な書となったことに、家族として改めて驚かされました。父がこれまで書いたもの、行動し訴えてきたもの、伝えようとしてきたものの根幹にあるものが、この書に込められています。父に共感を持ってくださる方に、ぜひお手に取ってお読みいただきたいと切に願っております。
※2019年7月に法政大学名誉教授の川成洋先生が出された書評も以下に改めてご紹介します。
スペイン情報誌「アクエドゥクト」2019年7月31日号