昨日の朝方、F病院のM医師から電話があり、ウメさんが四日ほど前私たちが見舞った後から熱が出て、なかなか下がらない、もしかして胃のどこかが悪いのかも知れない、ついては県立大野病院の外科に診てもらうがいいか、との連絡。もちろんそうお願いした。先日、診察券を預かってきたので、それを届けるためにも急遽大熊に行くことになった。折悪しく車検のため代車(軽のMira)しかなく、うまく運転できるか不安だったが、ペダルの間隔が狭いことを除けば、まあまあ運転しやすい車である。いつもの幅広の靴を心持ち狭いものに換えていざ大熊に。
六号線から標識に従って直接大野病院に向かったのだが、途中から大野病院の標識が出なくなった。しばらく行ってから道を聞こうとしたが、人家がまばらにしかなく、おまけに人も通っていない。やっと通りがかった軽トラを止めて訊いたところ、来た道を最初の信号のところまで戻れと言う。なるほど最初の信号の側に大きな新しい大きな建物があり、それが目指す病院だった。つまり県立大野病院は、しばらく来ないあいだに、すっかり建て直していたのだ。
CTスキャンなどで検査した結果、幸いに外科的処置は必要でなく、たぶんカビ(カンジダなど)のせいではないか、ということだ。だからF病院でも薬で対応できるらしい。
ところで、医師の説明があるまで立ったまま待っていたが、近くに何人もいる看護師たちからは一切の状況説明がない。とうとう業を煮やして少しきつめの口調で説明を求めると、あわてて事情を話してくれた。箱ばっかり新しく清潔にしても、本当のサービス精神がなければ何にもならないぞよ。でもF病院からウメさんを運んでくれた若い二人の青年はその間、一言の文句も言わずにずっとウメさんに付き添っていたが、仕事とはいえご苦労さん、頭が下がります。ともかく疲れた一日でしたが、とりあえずはウメさんが大事に至らなくてありがたいことでした。
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※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
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