糸玉の作り方(完結篇)

昨夜この欄で、針に通した糸の端っこに片手で玉結びをする方法を「だれか、言葉でうまく説明してくれる?」と書いたところ、今朝さっそく「伝言板」の方にユイコさん(ハンドルネーム「うずまきねこ」さん)から、実に懇切丁寧な伝言が入っていた。「伝言板」だけでは見る人が少ないので、全文をここにコピーさせていただく。実はさっそくご教示どおりにやってみた。みごと成功!最近、人生初めての経験、となどというものと一切無縁だったが、69歳にしていま一つ初体験をして感激している。それではご紹介する。

 「おはようございます。いつもモノディアロゴス楽しみに拝読しています。糸の玉の作り方を先生のところに行って手取りお教えてさしあげたいのですができませんので、差し出がましいようですが、もしこの説明でお役にたてればうれしいです。

糸だまの作り方

  1. 人差し指のさきを、ちょいとなめる。
  2. 糸のさきをつまむ。
  3. そのまま人差し指に1まわりとすこし糸をまく、どちらまわりでもOK。(なにかをつまんでいるかたち)
  4. 糸をつまんでいる親指のはらを人差し指のさきでこするように人差し指を下方にすべらすように糸をよる。まだ人差し指でまいた糸をおさえている。(玉はまだみえない)
  5. さてここが最後です。今度は、中指を人差し指のつめにかぶせるようにして、中指のつめで糸(でている部分)の上を押さえたまま糸をひっぱればできあがりです。

 それから縫い終わりの糸留めは、そのまま縫って最後糸をひっぱりきらないで、小さいループをつくりそこへ針をもう一度いれます。これを縫ったあと糸道をしごいた後に2かいくらいやればまずほどけませんし、極端な話、針を2~3かい余分に通して(縫っておけば)それでOKです。」

 お礼のメールを送ったら、さらに折り返し次のことも教えていただいた。ただしこの方は、私自身すでに持っているものだが、どなたかのお役に立つはずなので、それもコピーしておく。ともあれ「うずまきねこ」さん、¡Muchisimas gracias!

 「先ほどは、ありがとうございました。さて、私は糸を針に通すのにすごく時間がかかりますので糸とおし(コインのようなものに細い針金がついているもの)か針の穴のうえに切り込みが入っている、刺繍針を使います。すごく便利です。もしまだお使いでなければ、先生も一度お試しください。
 それでは、この辺で失礼いたします。」

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学など他大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、死去(享年79)
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