長い間、音信が途絶えていたK氏から今日『モノディアロゴス』の校正刷りが一挙に全部届いた。1ページに二段組でちょうど一日分が入るレイアウトで、タイトルや日にちの処理も申し分なくできている。会話形式や詩のところは三段組となっているが、決して調和を乱していない。
十月から十本を越える仕事をこなさなければならなかったそうで、『モノディアロゴス』のことを忘れていたわけではないと分かって、ほっとした。もちろん彼が絶対にいい仕事をしてくれることを疑ったことはなかったのだが。
年末から年始にかけて、大事な宿題が出来たけれど、ぱらぱらと読み直して、これなら出版する価値がある、と自分ながら自信を持った。これが手前味噌でないことを祈るのみ。
夜、A子から電話。今日、彼と一緒に入籍をすませてきたそうだ。つまり今日から戸籍上、A. SではなくA. Iとなったわけだ。不思議なことに、寂しくも悲しくもなく、心からおめでとう、と言えた。妻もまったく同じ感懐を持ったようだ。今日入籍というのは、もしかしてクリスマスを意識したか。しかし親たちは、昨年同様、静かに二人だけで、そのいわゆるイヴとやらを過ごした。S市からミサを挙げるために兄が来て、バッパさんもありがたそうに夜のミサに出かけて行ったけれど。これって少し変かも知れないが、私たち夫婦にとってはいちばん自然なことなので、仕方ないだろう。
-
※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
キーワード検索
投稿アーカイブ