大工さんが入って三日目。今回は親方は来ずに、昨年と同じSさんが一人で作業を進めている。今日で壁にボードを貼る仕事はほぼ完了。そして夕方近くなって押入れの上の部分をぶち抜いて窓を造る作業に入った。西日が入って、今まで暗かった部屋が一気に明るくなった。40年のあいだあの暗い部屋にわだかまっていた空気がやっと出口を見つけた感じである。すべてが終わるにはあと二日必要か。
 明日はシルバーセンターから、二回目の庭木の剪定と目隠し作りのための作業員も来る予定。天気予報では、明後日からまた雨になりそうなので、明日一日が勝負。
 さあ環境は整った。あとは読書や研究、執筆に徐々に調子を上げていくこと、それがいちばん問題だ。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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