あゝ朝から胸糞悪い。今日の「朝日」が伝えるところによれば、先ごろ中国広東省珠海市のホテルに宿泊した日本企業の社員185 名が、会社側担当者が一括払った380万円の金で、買春行為に及んだという。もっとも、上海紙の報道によれば、となっているが、どうも本当のことらしい。スケベな個人がなんとか才覚を働かせて一夜のアヴァンチュールを試みたというならまだ許せる。いや、これさえ許すつもりはない。そんなものはアヴァンチュールの名にも値しないからだ。札びら切ってのたんなる排泄行為だからだ。
 いや最低だと思うのは、まるで蟹料理のコースに群がる観光客のように、安い金で買春しようとするその根性の汚さである。そういうさもしい野郎が、頬っぺた赤くした善人面でそこらにうようよいるのがわが日本だと思うと、心底心が冷えてくる。その夜のパーティーに参加した300人のうちの185人ですから、こりゃーもうあんた、相当な率でっせ、ほんまに。この際、中国側に「供給」があったなんて、ぜんぜん言い訳になりません。あーやだやだ、こんな国。女子バレーの応援のあほらしさと、こりゃー陸続きだべ。
 それにしても「朝日」の記事、小さすぎる。至急事実を確かめて、もし事実なら、一面ぶち抜きくらいの報道せーや。そうしないと、もしかして朝日の社員旅行もその手のこと普段からやってるかも、なんて疑われっとー。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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