なにしろ寒い。昼過ぎ、ばっぱさんがお世話になっている「くにみの郷」から電話があって、ばっぱさんが転んだかして左手の小指あたりが内出血で紫色になり、一時はかなり腫れたが、今はそれも引け、痛みもなさそうだけれど、病院に行くかどうかは見ていただいてから決めたい、とのこと。電話で判断する限り別に心配はなさそうだ。
行ってみると、いつものとおりばっぱさん広間でテレビを見ていた。指を見ると、確かに紫色にはなっているが、動かしてみても痛くはないらしい。たんなる打撲なので、石原クリニックからもらってきている痛み止め湿布を貼ってもらい、あとは様子をみることにした。
ところで今日、家族が一人、いや一匹増えた。頴美が中国人の友達から、生後半年くらいの雌猫を貰ったからだ。私たち老夫婦には猫の世話は無理になっているが、先日相談されたとき、若夫婦が飼いたいというなら飼ったらいいんじゃない、とは言っていた。どうも相手側に事情があって、急遽今日の午後譲り受けることになったらしい。雌ということであれば避妊手術をしなければならないし、猫エイズのワクチンやら各種の予防注射、そして蚤対策などなど、それなりにやっかいなことがあるが、愛のためにも動物がいる家庭環境はいいことには違いない。
連れてきたのを見ると、白にところどころ茶色っぽい黒が混じっているといった猫で、警戒してか、フェルト製の小屋から出てこないが、なかなか可愛い顔をして性格もよさそうだ。たしかいままでの飼い主の家に小さい坊やがいて、これまで可愛がっていたはずだが、その分、わが家で可愛がって最後まで面倒をみてやらねばなるまい。
八王子から連れてきた動物たちは、昨年の一月に死んだココアが最後だったが…と書いて、おや、すると美子が手術入院した一昨年の夏にはまだココアが生きていたわけだ。いやーずいぶん記憶があやふやになってきたものだ。つまり美子の入院騒ぎのときはすでにココアは死んでいた、と思い込んでいたからだ。姉のミルクが死んだのは2006年の11月。すると3年ちょっと、ココアひとりがんばったいたわけだ。
まだショックがおさまらない。あの熱い夏の日々、病院と家を毎日往復していたとき、ココアが家にいた記憶が飛んでいたからだ。急いで『病室から』を見てみた。すると一昨年の九月七日、つまり美子退院の日のところに、こう書かれていた。「猫のココアも帰宅してからずっと私たちの身辺に摺り寄り、すぐ膝の上に乗ってきたが、今は入り口近くの黄色いマットを自分の新しい寝床と決めたのか、安心したように眠っています」
単純な思い込みかも知れないが、こんな最近のことなのに、はや記憶があやふやになっている。やはり書かなければどんどん記憶が薄れていく。
本当は今晩、昨夜書き残したところを書き継ぐつもりだったが、アジア・カップの対カタール戦を最後まで見てしまい、今晩もこんな体たらく。幸い3対2で辛勝したからいいようなものの、もし負け戦だったら先ほどの記憶の欠落と相俟って、情けない夜になるはずだった。
今晩もしっちゃかめっちゃかな文章になってしまいましたが、元気は元気です。みなさんも風邪など引かないように。私たち夫婦は、ばっぱさんと一緒に昨年末インフルエンザのワクチンを受けましたが、まだの方はどうぞご注意ください。
※今朝、つまり翌朝になって気づいたのだが、昨日がココアの命日だった。すなわちココアの命日に新しい猫が我が家に来た、というわけだ。これも何かの縁ですかな。合掌!