二つの催し

今日も過ごしやすい一日だった。明日からまた暑さが戻ってくるそうだが、先日のような暑さでないことを願うのみである。どちらにしても、七月のこの時期は、相馬でもっとも暑い、というより蒸し暑い日が続く。つまり野馬追をはさんでの数日がいちばん暑いのだ。だから炎天下を重い甲冑に身を固めた武士たち(中は分厚い襦袢をまとっているのだからなおさら)だけでなく、沿道を埋めた観客たちは、その日だけで一年分の汗をかくような荒行となる。しかしその祭見物をしないと、なにか大事なことを忘れたような気になる。 
 ところがその野馬追、今年はぐっと省略・短縮したものになりそうだ。三つの神社のうち、小高と太田が原発事故のために参加できず、相馬神社だけの催しになるからだ。本当はこんなときこそ、無理をしてでも頑張って欲しかったし、一部のサムライにもその意向があったらしいが、沿道の警備に動員する警察官の数が少ないとかで見送られたらしい。とは表向き(?)の理由で、テレビでも報じているように、主祭場の原町区雲雀が原が未だ緊急時避難区域の呪縛から解かれていないからだ。いいっすよ、どちらでも。こうなりゃ見物に出かける気にもならないのでね。
 その代わりだろうか、若者たちを中心に、市内で二つほどの催しがある。一つは、23日11時から20時半まで、駅通りの「まちなかひろば」で行なわれる各種催しである。 

南相馬市復興 夏祭り

アームレスリング講座(12時半~)プロ競技&体験コーナー
復興ライブ(12時半~) 野上ハーモニカ、ウタウタイ、梅村文月&いけないパンダ、              堀下さゆり
ビンゴ大会
盆踊り大会(18時半~)

主催 はまちなかひろばイベント実行委員会
協賛 かながわイレブン・花と希望を育てる会・杉並区スポーツ振興財団
協力団体 つながろう南相馬・NPO法人フロンティア南相馬・その他

もう一つは翌24日に行なわれる次の催しである。

【願と絆】「第二回ありがとう祭り in 火の祭り」

日時 7月24日(日)14:00~20:30
場所 原町二中校庭
実施母体 「ありがとう祭り」実行委員会、南相馬市ボランティアセンター、南相馬市を支える各ボランティア団体

 たぶん私は行けないと思うが、明日の午後十和田から着くはずの頴美や愛は浴衣姿で参加できるかも知れない。
 いずれにせよ、南相馬に元気が出るきっかけになればいい。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学など他大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、死去(享年79)
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