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※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
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- 『或る聖書』をめぐって(2009年執筆) 2022年4月3日
- 『情熱の哲学 ウナムーノと「生」の闘い』 2021年10月15日
- 東京新聞コラム「筆洗」に訳業関連記事(岩波書店公式ツイッターより) 2021年9月10日
- 思いがけない出逢い 2021年8月12日
- 1965年4月26日の日記 2021年6月23日
- 修道日記(1961-1967) 2021年6月1日
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- 宇野重規先生に感謝 2020年9月29日
- 保護中: 2011年10月24日付の父のメール 2020年9月25日
- 【再録】渡辺一夫と大江健三郎(2015年7月4日) 2020年9月15日
- 村上陽一郎先生 2020年8月28日
- 朝日新聞掲載記事(東京本社版2020年6月3日付夕刊2面) 2020年6月4日
- 岩波文庫・オルテガ『大衆の反逆』新訳・完全版 2020年3月12日
- 教皇フランシスコと東日本大震災被災者との集いに参加 2019年11月27日
- 松本昌次さん 2019年10月24日
- 【再掲】焼き場に立つ少年(2017年8月9日) 2019年8月9日
- ある教え子の方より 2019年5月26日
- 立野先生からの私信 2019年4月6日
- 北海道新聞岩本記者による追悼記事 2019年3月20日
- 柳美里さんからのお便り 2019年2月13日
- 朝日新聞編集委員・浜田陽太郎氏による追悼記事 2019年1月12日
- Nochebuena 2018年12月24日
- 明日、入院します 2018年12月16日
- しばしのお暇頂きます 2018年12月14日
- 嬉しい話のてんこ盛り(その二) 2018年12月7日
- 敗残の兵と西瓜 2018年12月2日
- 嬉しい話のてんこ盛り 2018年11月27日
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- 柳美里さんからのお知らせ 2018年11月16日
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- 再度のお誘い 2018年9月16日
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- たまには写真でも 2018年8月12日
- あゝ腹立つー 2018年8月9日
佐々木孝『情熱の哲学―ウナムーノと「生」の闘い』(法政大学出版局)
オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』(岩波文庫)解説・宇野重規
オルテガ・イ・ガセット『個人と社会 ―人と人びと―』(白水社)
佐々木孝『原発禍を生きる』(論創社)
スペイン語版『原発禍を生きる』Fukushima: Vivir el desastre
中国語版『原発禍を生きる』在核電的禍水中活着
朝鮮語版『原発禍を生きる』원전의 재앙 속에서 살다
ミゲル・デ・ウナムーノ『生の悲劇的感情』(法政大学出版局)
佐々木孝『スペイン文化入門』(彩流社)
富士貞房(佐々木孝)『モノディアロゴス』(行路社)
〔オンデマンド版〕オルテガ・イ・ガセット『ドン・キホーテをめぐる思索』(未來社)
〔オンデマンド版〕ミゲル・デ・ウナムーノ『ドン・キホーテとサンチョの生涯』(法政大学出版局)
オルテガ・イ・ガセット『ヴィルヘルム・ディルタイと生の理念』(未來社)
オルテガ・イ・ガセット『哲学の起源』(法政大学出版局)
『ウナムーノ、オルテガ往復書簡』(以文社)
ビトリア『人類共通の法を求めて』(岩波書店)
ミゲル・デ・ウナムーノ『スペインの本質』(法政大学出版局)
ミゲル・デ・ウナムーノ『キリスト教の苦悶』(法政大学出版局)
R.M.ピダル『スペイン精神史序説』(法政大学出版局)
オルテガ・イ・ガセット『ガリレオをめぐって』(法政大学出版局)
『プログレッシブ スペイン語辞典』(小学館)
S・マダリアーガ『情熱の構造』(れんが書房新社)
『スペイン黄金時代』(日本放送出版協会)
『目で見る聖イグナチオ・デ・ロヨラの自叙伝』(新世社)
フリオ・カロ・バロッハ『カーニバル』(法政大学出版局)
P・ライン・エントラルゴ『スペイン一八九八年の世代』(れんが書房新社)
ルイス・メンディサーバル『新しき展望/イエズスのみ心 COR JESU』(中央出版社)
『ドン・キホーテの哲学』(講談社現代新書)
秋の気配が段々深まり、過ごしやすくなって来ました。
昨日はまたの地震、大丈夫でしたか?
日本は活動期に入ったと言われますが、やはり早く収まって欲しいです。
北海道新聞、PCが壊れネットは携帯からしか見れない私はどうやって読もうか思案してたら、早速の掲載!ありがとうございます。
先生と奥様、寄り添って写る姿が心にギュッときます。
お二人の健康をいつもお祈りしてます。
S様こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
『道新』の先生、奥さまの笑顔のお写真拝見しました。ルイ・アームストロングのWhat a wonderful world! が聞こえてくるようです。
ウナムーノ著作集 2「ドン・キホーテとサンチョの生涯」
アンセルモ・マタイス/佐々木 孝 訳
5回目のご紹介
ドン・キホーテの墓
第一部 ページ22~24から抜粋。
「ひとりで出発せよ。たとえ君はその姿を見ないにせよ、君の傍らを他のすべての孤独者たちが歩いているのだ。各人は自分だけが進んでいると思うであろうが、しかし
君らは聖なる軍団を、すなわち聖にして陸続たる十字軍を形成するであろう。
わが良き友よ、君は良くは知らないであろうが、すべての孤独者たちはたがいに知ることなく、たがいに顔を見合わせることもなく、またたがいに相手の名前を知ることもないが、たがいに手を取り合い、たがいの幸福を祈り合うのだ。しかし他の人たちは、たがいをほめ合ったりうわさし合ったりした後、また各自の道を歩んでゆく。このようにして彼らは墓から逃げてゆくのである。君が属しているのは寄り合いではなく、自発的な十字軍兵士たちの集まりである・・中略・・
[ここでいう「墓」とはドン・キホーテの墓のことである。不滅の魂がやどる所]
それにつけても想い出されるのは、君がまさに打ちのめされ、心変わりし、そして寄り合いに入ろうとしていたときに私に書いてよこした君の痛ましい手紙のことである。それを見て私は、君にとって孤独が、すなわち君の慰めであり君の力であるべきあの孤独が、いかに君の重荷になっているかがわかった。
こうして君はもっとも恐ろしいもの、もっとも殺伐としたものにたどりついた。つまり君自身の喪失という絶壁のふちに立ち到った。君は自分の孤独を疑うようになり、自分が連れの中にいると思うまでになったのである。・・中略・・
耳をふさげ。そして何よりもまず、あの恐ろしい悩みから癒されよ。すなわちいかに振り払っても虻(あぶ)のようにがんこにつきまとう悩みから癒されよ。他人にどう思われようかと気づかうあの悩みから癒されよ。ただ神にどう思われるか、自分について神がどのように考えるかにのみ心を配れ。
君は一人である。君自身が考えるよりさらにさらに一人である。しかしたとえそうで
あっても、君はまさに絶対的に完全な、そして真実の孤独に向かう途上にあるのだ。
絶対的にして完全な、そして真実の孤独は、自分自身とも一緒でないことである。
きみが墓の傍らで、君自身を脱ぎ捨てないうちは、完全かつ絶対的な意味で一人ではない。
ああ聖なる孤独よ」
[ ] 筆者文
この回をもって独断と偏見を持って選ばせていただきました「ドン・キホーテとサンチョの生涯」のご紹介を終ります。
「われわれ一人ひとりは唯一の、かけがえのない人間である」というウナムーノの
叫びが理想(ドン・キホーテ)と現実(サンチョ)との狭間で生きることへの苦悩に対する深い愛のメッセージとして読む人々に届きますように願いつつ。
私の勝手な投稿をお許しくださいました先生、皆様のお心に感謝を申し上げつつ。