貞房の本音

※以下の文章は昨日、隣のコメント欄に書いたものですが、目立たない場所なので、出来るだけ多くの人にも貞房の本音を知っていただければ、とそのままこちらの方に移します。

外から見れば収束宣言は早すぎる、と思うでしょう。しかしこれまで完膚なきまでに痛めつけられてきた被災地の人間からすれば、言いたいことは山ほどありますが、しかしとりあえずは収束への第一段階が終わったことでやっと一息ついているところです。小池・児玉的論調に対しても言ったように、原発禍対応をめぐる政府・行政への痛罵は、外部の人間にはたぶん想像もできないでしょうが、振りかざして返す刃の先で被災地の人間をも傷つける場合があるということもどうぞ理解してください。
 たとえば検査のために持ち込んだ食品に汚染が無いという科学的・医学的データを示されてもなお信じられずに不信地獄に生きているような人が増えこそすれ決して減ってはいないのが現状です。何度も言ってきたように、放射能汚染よりもこうした不信と疑惑のストレスがどれだけ被災地の人間を蝕んでいるか、どうぞ理解してください。
 外目にはそう見えないでしょうが、この私も本当は深く傷ついています。
 もちろんこれからもいい加減な行政には警戒の目を向け続けてほしいし、そうすべきですが、せめてここだけでも、前向きで、こころ休める憩いの場であってほしいと願ってます。そこんところをどうぞよろしく。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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