おや、今回は五日間のブランク。誰も心配などしてないだろうが、何か事件があったわけでも体調をくずしていたわけでもないし、忙しかったわけでもない。気力喪失? でもない。気がついたら書かないまま五日間が過ぎていた。書くことが無かった? それはいつものこと、今までだって、書き出すまで何も書くことが無くとも、苦し紛れに書いていくうちに何かが生まれてくる(?)ことが何度もあった。
ということは、ほどほどに安定(?)した日が続いていたことになる。でもさすがに五日間何も書かないと、何か心棒が外れたような気分になってくる。生活のリズムを整えるために書いてきたのが裏目に出る、つまり書かないと逆に生活のリズムが狂ってくる。だからこうしてキーボードに向かっている。
体調をくずしたわけではなかったが、ここ十日ばかり時おり咳に苦しめられた。苦しめられた? いや苦しい咳ではなかった。寝しなに咳が出て、このままだと眠れないかも、と思うときがあった。でもいつの間にか寝入ったのだろう、次に気がついたときは朝になっていたから、夜通し咳に苦しめられたわけではない。咳より厄介だったのは、右足親指の外反母趾というのだろうか、爪が肉に食い込んだ部分が化膿し、毎晩オキシドールとマキロンで消毒してバンドエイドを貼り換えてきたが、これまでならたいてい四、五日で治っていたのに、歳のせいかなかなか治らない。
今日の午後、今年最後の定期健診で石原クリニックに行った時に相談したら、治りが遅いのは歳のせいというより糖尿病のせいだと言われ、年が明けてからでも外科に行った方がいい、と言われた。糖尿病の方は数値も落ち着いていて何も心配なことは無いのだが、傷などの治りに関係しているという。もちろん化膿止めの錠剤と軟膏を出してくれたが、美子の褥瘡の場合と同じで、これまでのように傷など甘く見ているととんでもないことになるようだ。
しかし、一時は歩行の際に少し痛みを感じたが、今はそういうこともなく、だいぶ腫れも引いてきたので、消毒と軟膏でしっかり手当をすれば、外科に行かなくとも治ると確信している。
咳と外反母趾のことを長々と書いたおかげか、少し元気が出てきた。もちろんこの五日間、体のことだけにかまけていたわけではない。調子はぐっと落ちたとはいえ、いつもの通り製本したり本を読んだりはしてきた。三日ほど前からは『モノディアロゴスⅧ』の編集さえ始めた。今年の七月初めから五日前までのものを集めると290ページほどになった。大晦日までのものをあと数編加えると、これまでの平均310ページになる。つまり今年は2冊作れるということだ。
たとえば今書いていているものなど収録しない。そこまでレベルを下げるつもりはない。今日は少し長めのインターバルの理由説明をしながらの慣らし運転をしたに過ぎない。なーんて偉そうなこと言って、お前の書くものなどいつまで経っても慣らし運転のようなものだよ、という声が聞こえてきたので、今晩はこの辺で。
【息子追記】立野正裕先生(明治大学名誉教授)からいただいたお言葉を転載する(2021年4月19日記)。
書くことがないと思っても書く。すると書くべきことが現われてくるというところがモノディアロゴスのすごさです。乗り移るものがあるからこそでありましょう。