〈パウエル長官は国務省での記者会見や一部メディアとのインタビューで「小泉首相もベルルスコーニ伊首相も、テロに屈してはいけない、テロリストの手に自分たちの運命を委ねてはいけない、ということを十分に理解している」と述べ、誘拐犯が要求したイラクからの部隊撤退に応じなかった両首脳を評価した。 と同時に、「誰も危険を冒さなければ、私たちは前進しない。より良い目的のため危険を冒した日本人がいたことを私はうれしく思う」と述べ、三人の自己責任を問う声に反論。「危険を冒した市民がいることを、承知でイラクに派遣された兵士がいることを、日本の人々は誇りに思うべきだ」と述べた。 (04/16 10:42) 〉(「アサヒ・コム」より)。
案の定、愚かな議論が始まった。救出された三人(のうちの誰か?)が、今後も続けてイラクに残って働きたいと希望しているとの情報を得て、閣僚の中には今回救出にかかった全費用を計算して一部を本人たちに払わせろ、と言う者までいるそうだ。家族が絶対反対と言うのは分からないでもない。また、本人たちがたとえ内心そうした信念を持っていたとしても、とりあえずは口をつぐんでいた方がよかったのかも知れない。しかしこんなに金をかけたのに、などとにわか成金の馬鹿親のような言葉を平然と吐くような閣僚がいる日本政府とは、またなんと品位のない政府だこと。
そんな意味で、アメリカのパウエルさんの方が、悔しいけど、はるかに政治家としても人間としても格が上である。国家と個人との間の微妙なバランス感覚が欠如している政治家の、そして国民のなんと貧相なこと。今回かかった費用など、自衛隊派遣のためにかかった巨額の無駄金に比べたら、ほんま屁みたいなもんでっせ。