今日も朝からどんよりとした曇り空で、とてもじゃないが元気が出てこない。やるべきことが山積しているはずなのに、どうにも気力がわいてこず、こういうときは機械的な作業でもと思い、ビデオ・テープの整理を始めた。映画を録画したものが溜まりにたまって約350本(つまり映画1000本)。それらを寝室の二面の壁に(梁と天井の間の)作りつけにした棚に未整理のまま並べていたものを、少しずつ整理しようと思ったのである。しかし並べ替えの前にするべきことがある。実はすべての題名をワープロのフロッピーにリストアップしていたのだが、パソコン用のフロッピーに移すとき、どうしたわけかサ行の部分を除いて消してしまっていたのである。
だから作業は、棚から五、六本ずつ下ろしてきて、それらを登録することから始めなければならない。今日はようやく40本くらいの整理しかできなかった。
名画もあればつまらぬB級映画もある。おそらくは死ぬまでもう見ることはない映画も混じっているわけだ。バカらしい作業と思いながらも、やり始めた以上ケリをつけたい。考えてみれば、これらの映画を録画したときも、なにかに行き詰まって、ひたすら闇雲に録画しまくったものである。そしてこの作業のあとに本の整理が待っている。階下の仏間があまりに薄暗く陰気なので、明日大工さんにきてもらい、西側の押入れをぶち抜いて窓にしてもらう予定なのだ。これも先日、隣家との境にあった10本ほどのひばの木を切り払ったから思い浮かんだことである。秋の午後など、西日の入る静かな部屋で読書でもしたいと思っている。
そうだ、この陰鬱な日々もいつかは終わりが来るのだ。
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※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
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