H氏とN氏からそれぞれ手紙とはがきが届く。H氏の字は相変わらず判読に苦労したが、要するに先日送った『青銅時代』へのW氏の原稿にいたく感動しているということだ。仲介してほんとうによかった。
 ところでN氏の葉書の中に「若者たちがワケワカメの乱れた共通語…」とあったが、そのワケワカメというのが何のことださっぱり分からない。こういう時は「ヤフー」にかぎると早速検索してみると、どうやらこれは「わけ分かんない」を意味する若者たちの流行語らしい。M市の短大で日々若者たちに接しているN 氏にはなじみの言葉らしいが、それにしても変な言葉が流行っているもんだ。
 昼寝の後、少し腰の状態が良くなってきたような気がしたが、まだまだ歩行が困難であることに変わりが無い。
 今日は一日ぱっとしない天気だったが、とうとう夕方から雨が降り出した。予報を見ると明日の朝までとあり、後は晴れるらしい。なんとも変化の多い天気だこと。
 今晩八時から、小津の『晩春』が放映される。しかしこんな天気の中、名画を見る気分にはなれない。録画して、その時間さんまの馬鹿な番組(「踊るさんま御殿」?)でも見ようか。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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