ただ今、新居普請中

ブログの急激な普及のためなのか、ニフティがこれまでやってきたホームページ作成援助サーヴィスをこの五月末で打ち切るという。五年前、自分もホームページを作ってみようと一大決心をしたとき、周囲にパソコンに詳しい人もいないまま、ただひたすらニフティ提供の「サクサク作成君」というマニュアルに従った。初期のページをプリントアウトしたものが一部手元に残っているが、思えばずいぶん世話になったものだ。今回の打ち切りは、だからちょっと寂しい。だいいちブログの普及といっても、こちとらはそのブログがそもそもどんなものなのか、それが従来の様式とどう違うのか、まったく分かっていないのである。だから昨年の暮れだったかに打ち切りの知らせがあったとき、さてどこに、どのように引越し先を見つければいいのだろう、と途方にくれた。
 ただまったくのパニックにならなかったのは、自分には力強い助っ人がいることを承知していたからである。現在東京でコンピュータ関係の仕事をしている (かつてのメディオス・クラブの仲間)である。それでも約束の期限が迫ってくるにつれて何となく浮き足立ってきた。モノディアロゴスの筆が途切れ途切れなのもそのためである(いや最大の理由はいつもの怠け癖だが)。
 みかねて が予想通りおっとり刀で駆けつけてくれた。といって、便利なもので遠隔操作で、というか、彼のパソコン画面で作業が続けられている。実は「貞房文庫」などいくつかのコンテンツを残してほぼ引越しが終わっているのである。そのあたりの仕組みはよくは分からないが、素人のイメージとしては、現在住んでいる家とおおよその構えが同じで、家財道具なども使い慣れ見慣れた物がそのまま部屋部屋に据えつけられ、あとは転出証明や住民登録を終えて本人が引っ越していくだけというところまで来ている。
 別館の「南相馬コミュニティ」の方は三月末で契約を解除したが、中学や高校時代の写真を集めた「懐かしの写真館」だけは急遽現在のページのメニューに残しておいた。新館の方のメニューにも載せてもらっている。このあたりの仕組みも、正直言ってチンプンカンプンである。
 いまのところ作業の流れとしては、今月いっぱいで荷物の引越しは終え、月末には転居の張り紙を旧宅玄関先に貼って新居に移る予定。移転作業途中に不都合が起こりましたら、どうかご勘弁を。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学など他大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、死去(享年79)
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