豆本歌詞集の作り方

連日、全国津々浦々から例の豆本の作り方を教えて欲しいという要望が引きも切らない有様なので(まさか!)、ごく簡単な作り方を以下に書いておきます。ご参考にしてください。

  1. 印刷
    お送りした原稿データをB5の紙に印刷してください。すると、上半分だけ使うことになりますので、そのまま今度は向きを逆にして印刷してください。こうして向かい合わせに印刷されたものを真ん中から二等分すれば一度に二冊分印刷できます。
  2. 4ページ目の解説文のちょうど真ん中、つまり3行目と4行目の間を山折りに(すなわち折り目が外に出るように)してとっておきます。
     次に三つの歌詞の紙の1行目の右横を切り、続いて2と3の間を切り離します。1と2、次に3と4の間を山折りに、4と5の間を今度は谷折り(折り目が中に隠れるように)にし、最後に表題の紙を合わせて、全部が同じ幅になるように余計な部分を切り落とします。
  3. 先ほど山折りにしたままにしておいた解説文を他のすべての幅に合わせて切り落とします。
  4. 以上四つの順序ですが、「原発難民行進曲」、「ケセランパサラン」、「平和菌の歌」、「解説文」の順に束ねて、右肩に木工ボンドを塗り、均等に糊が行きわたるように指先で均(なら)してください。
  5. 表題の紙の何も印刷されていない部分の端に束ねた本体を糊の部分が内側になるように乗せ、糊の部分を支点に紙をきつく折りたたみ、重ねた紙のはみ出した部分を切り落とします。つまり最後に包んだ紙が歌詞集の中扉になるわけです。
  6. 今度はティッシュの空き箱など少し厚めの紙を本体に合わせて貼ります。しかしこのままですと本の上下が凸凹になってますから、いらない板の上で上下をカッターナイフで5、6ミリくらい(つまり本文の文字を切り落とさない程度に)切り落としてください。
  7. 次に百円ショップなどで売っている色鮮やかな「カットクロス」などで木工ボンドを使って表装してください。その際、少し布を余裕を持って裁断し、折り返して内側にも糊付けして下さい。
  8. 最後は表題を表表紙に、そして奥付を裏表紙の内側に貼って完成です。ご苦労さん!

※ この作業、だんだん腕を上げていくにつれ、いつか止められなくなる危険がありますので、適当にセーブしながら楽しんでください。
※※ 作業をさらに楽しくするには、「原発難民行進曲」など鼻歌交じりに歌うことをお勧めします。ともかくボケ防止にはもってこいの作業です。そう、ボケ防止をしながら世直しです!!!♬♫

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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