午前中、先日買っておいた自転車のサドルをなんとか付け替えることができた。つまり今までの硬いものを少し大きめで柔らかなものに替えたわけだ。初めのうちは方式が違うものを買ってきて、しまったと思っていたのである。しかしねじに似たあの六角形の穴にぴったりはまる道具を使って、サドルから支え棒(?)を取り外すことができたので、一度あきらめていた交換が可能になったのだ。明日の朝、その六角棒が何というのか、袋を調べてみようと思うが、こういう作業で適切な道具がいかに大切かということを改めて思い知った。大工さんの仕事だって、道具があればある程度のことなら素人でもできるということだ。さっそく妻はバッパさんの自転車、私は乗りやすくなった自転車に乗ってスーパーまで買い物に出かけた。天気がいい日は、運動不足解消の意味もあって、これからは自転車で買い物しよう。
 夕方、■が来てくれて、ADSLのアダプター(本体への取り付け口)を別なものに替えてくれた。おかげで不安定だったインターネットやらEメールがとたんに安定して、これからはもう再起動の必要が無くなった。サドルの場合と同じく、世の中にはそれぞれの場合に、それがなければ先に進めない道具やら方法があるということだ。
 と、こんなことを書きながらも、今度の日曜、娘が初めて恋人(古い言い方?)を連れてくることが気になっている。いよいよ娘が巣立って(?)行くかも知れないことが寂しいのではない。これから先、どうぞ仲良くゴールを目指して欲しいとひたすら願っているだけだ。

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佐々木 孝 について

佐々木 孝(ささき たかし、1939年8月31日 – 2018年12月20日)は、日本のスペイン思想研究者。北海道帯広市生まれ。2歳から引き揚げまでの5年間を旧満州で暮らす。1961年上智大学外国語学部イスパニア語学科在学中にイエズス会に入会。5年半の修道生活の後、1967年同会を退会、還俗する。同年上智大学文学部哲学科卒業。1971年清泉女子大学講師、助教授を経て、1982年教授となる。1984年常葉学園大学(現・常葉大学)でスペイン語学科の草創に参加。1989年東京純心女子短期大学・東京純心女子大学(現・東京純心大学)教授。その間、講師として専門のスペイン思想、スペイン語を東京外国語大学、駒澤大学、法政大学、早稲田大学などの大学でも教える。2002年、定年を前に退職、病身の妻を伴い福島県原町市(現・南相馬市)に転居。以後16年にわたり、富士貞房(ふじ・ていぼう、fuji-teivo、――スペイン語のfugitivo「逃亡者」にちなむ)の筆名で、専門のスペイン思想研究を通じて確立した人文主義者としての視点から思索をつづったブログ「モノディアロゴス(Monodialogos: ウナムーノの造語で「独対話」の意)」を死の4日前まで書き続けた。担当科目はスペイン思想、人間学、比較文化論、スペイン語など。作家の島尾敏雄は従叔父にあたる。 2018年12月20日、宮城県立がんセンターで死去(享年79)。
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