一瞬目の前が真っ暗になった。まず感じたのは悔しさである。やってしまった!しかし油断していたわけでも、無理したわけでもないのが、逆に(?)悔しい。
十年かぶりのギックリ腰である。今までも腰が痛いということはしょっちゅう経験してきたが、正真正銘のギックリ腰は十数年ぶりである。いわゆる「魔女の一撃」。
昼前、先日買ってきた玉砂利四袋を車の後ろ(あれ何て言うんだっけ?そうだトランク)から出して、美子と一緒に庭に撒こうとしたのである。つまり先日シルバーのおじさんたちがきれいに敷いてくれた砂利を家の横手などに少し移し、その代わり五色の玉砂利(15キロ入り一袋390円)を濡れ縁の直ぐ下に撒こうと思いついたのである。バケツに少しだけ砂利を入れて西手に運び、地面に撒こうと中腰になったとたん、ギクッと腰に激痛が走り、動けなくなったのだ。しまった!!!
幸い側に妻がいたので、彼女の肩につかまってゆっくり家の中に入った。痛みは静かにしているぶんには感じないが、立つことも歩くことむもできず、かといってベッドに横になってしまうと起き上がるのが大変という状態。
午後二時から小高でやるはずだった「島尾敏雄を読む会」の延期を寺田君に電話で依頼。
このところ物忘れでへまばかりしている美子が一念発起して夫のために頑張るいい契機になるかも知れない。それにしても惨めであることには変わりがない。最低三日間は静かにしなければならない。
-
※本文中の太字、朱書き、アンダーライン、マーカー等の処理はすべて、死後、息子によって為されたものです。
キーワード検索
投稿アーカイブ